千葉に土地が決まるまで
イナカ探し 私の流儀 9
「家つき物件」か「更地に家を建てるか」(番外)
どうして売主は自分の土地、家を売るとき、買い手が購買意欲をわかせるようにしないのだろうか。
確かに日本では中古住宅、それも20年を超えた家は資産価値がまったく無いとして、つぶして建て直す。その事情は都市でも農村でも同じである。
それにしても住もうとおもえばまだまだ住める家が多い。しかしその内部があまりに惨めでは、だれも購買意欲がわかせられないだろう。
家が古くなれば水周りがまず痛んでくる。売り出す前にシステムキッチンに入れ替える。フロも新しくする。そうすればすぐにでも住めるようになる。見栄えは格段によくなる。しかし、不動産屋は売主に補修はすすめない。
「100万かけて、リフォームしても100万高く売れるわけではない」
そのとおりだろう。
買主のほうだって、フォームはいらない。金をかけたリフォームが気にいらなければもう一度やりなおさなければならないのだから。
しかし、売主の家具、食器、寝具、衣類、仏壇、遺影、その他のガラクタは全部処分してほしい。つまり生活臭をなくしてから売り出してほしいのだ。その処分費用くらいは売主の事前の投資としてケチらないでいただきたい。
家具、什器、備品をすべて取り去る。
取り去ることができないのは柱、壁、床。どれも傷つき古びている。それはやむをえない。中古住宅として当然である。
残るのはガランとした空間。何もないただの空間。これに見込み客が、前人のではない、自分の住まいをイメージできるか、どうか。
これが中古住宅販売の決め手である。
今回はちょっと余談になった。話をもどす。
中古物件でさがしていると、不動産屋さんから「近くに、いい土地がでていますから」ということで、土地だけの物件を案内される。成り行き上、見ることになる。
いくつもの古家を見るうちに、「イナカ探し」を中古住宅に絞って探すのはちょっとむずかしい、と思いはじめた。
土地を求めて、ゆっくり家を建てる。すぐに田舎暮らしをしなくてもいいではないか。今は東京に仕事もあるし、ゆっくり、ゆっくりでいいではないか、と思い始めたので、「土地のみ」も選択肢にいれるようになった。
と、いうより、理想の土地に理想に近い家が建てられるかも、という夢にだんだんとりつかれるようになった。
強風はエノキの葉を落としただけではない。
真下の舗装道路になにやらちいさな木の実が・・・。
見上げるとエノキの実であることがわかる。
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