これから二地域居住者が増える。団塊世代の大量退職で、膨大な退職金が、トカイナカの潜在的な重要需要をつくりだす。そしてそのためのインフラは整いはじめた。
と国土交通省は高らかに宣言している。
2005年 約100万人(都市人口の2.5%)
20010年 約190万人(都市人口の4.%)
2020年 約680万人(都市人口の17%)
2030年 約1080万人(都市人口の29%)
(都市住民のアンケート、年代別将来推計人口により)
になるという。1000万人が都市と田舎を往復しだしたらたいへんなことになる。
本当だろうか。大いに疑問がある。
ささやかな私の体験で検証してみよう。
1 情報格差。インターネットなどの普及によって、地方との情報格差が縮小している。だから2地域住居がふえる。
本当か。
地方にもブロードバンドは普及しつつある。しかしそれは地方のなかの中核都市とその周辺部であって、たまたま地方の山間部や過疎地に居を構えたものには無縁である。今後もすぐにブロードバンドは望めないのが実情だ。
インターネット通販などITを活用してビジネスを起こそうとした場合、イナカは依然としてハンデがあるのだ。
このブログはほとんどトカイで発信している。
それどころか、これはまあ、私の住んでいる山間地のせいだが、テレビさえ見られないのだ。家が建ったとき電気屋が「ここは無理だわ。よほど離れたところに高いアンテナでも立てないと」というのにはビックリした。確かに山間地ではある。しかしなんと言っても東京から1時間半の距離である。でもテレビは見られない。アナログ波も届かないなら地デジでは確実に難視聴地域。有線もここまでは引っ張れない。
となると衛星放送だけが頼りである。
無理なものは望むまい。里山ではテレビなし、で暮らそう。近頃のテレビはちっとも面白くないし、見てなくても話題に遅れることもない。
かくして我が家の主たる情報源はラジオである。NHK深夜放送を聴きつつタイムスリップしている。
テレビなし、では普通の家庭ではすまないだろう。そんな山間地が日本にはたくさんあるのだ。
ついでに、携帯電話も非常にかかりにくい。
地方に強いといわれているDOCOMOのMOVAを使っているが、確実なのは呼び出し音だけ。満足に話ができないうちに切れてしまう。結局こちらから固定電話でかけなおす。
次世代のFOMAを調べてみたら、地域外、今後もサービスの予定なし、とのこと。携帯なしには夜も日も明けぬという人は、地方に居を構える際、くれぐれもご用心。
もうひとつ。新聞の配達もないのだ。配達地域の最後の家から500メートルほど登るので、配達人が「かんべんしてほしい」とのこと。
郵便会社には感謝。宅急便のお兄さん、お姉さんも尋ね尋ねやってくる。感謝。
やっぱり山奥なんだなあ、と思う。海抜92メートルなのに。
ちなみに新聞はトカイのほうでも断った。3、4日いないとポストにたまりすぎてしまうのである。かくて、トカイでもイナカでも新聞は時々コンビニで買うものなった。オリコミの特売情報がないのが困る、というのが家内の弁。同感。
我が家はちょっと極端な情報過疎地域といえる。しかしイナカには情報格差は依然としてある、というのが私の実感である。
もう少しで家に到着する。県道から集落への道に入ると1車線になる。この先は山
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