千葉を襲った去年の台風(600字のエッセイ)
去年の9月のことだ。台風15号は小型ながら強烈な風を伴って関東地方を襲った。特に千葉県の南部ではゴルフ練習場の躯体や送電線の鉄塔が倒壊するほどの強風であった。多くの民家の屋根の瓦が飛散し、屋根の木組みがむき出しになった。
私の家がある鋸南町は被害が甚大でありながら報道が後れたが、ブルーシート屋根で一躍有名になった。
私は横浜にいたので直接の被害は免れた。千葉のインフラの状況がわからず、現地に入ったのは1週間後になった。
道路には倒木があったが何とか通れて家に着くことができた。家の屋根はガリバリウム鋼板(トタン屋根の一種)のせいで、被害はなかった。ほっとしたが家の中が心配だ。すぐには家に入れない。飛んできた何本もの太い枝が邪魔しているのを取り除けて、やっとのことで家に入る。
幸い1階は被害はなさそうだ。2階へ。居間に入ってびっくりした。大量の飛散したガラス。ガラスは鋭角に破砕され鋭く床板に突き刺さっているのもあった。雨水をたっぷり含んだ布団。実は風通しのいい居間に布団を敷き、万年床のままにしていたのだ。被害の原因は一枚ガラスの大きな窓を強風が襲い、木の窓枠を破壊し、室内にガラスを飛ばしバラバラに割ったのだ。
寝具は水を含んで何日もたっているので使い物にならない。大量のガラスと一緒に車に積んで災害ごみ置場に持っていった。帰りに役場に寄って、罹災届の申請をした。
人生で初めて罹災者になった。
家のすぐ近くの木々の幹や枝ががなぎ倒された。家に飛んでこなかったのは幸運としかいいようがない。
罹災者として役場でブルーシートをもらい窓に臨時的に貼った。
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