歩きスマホ(600字のエッセイ)
歩きスマホ
ぶつかった、
とあなたは思う。
ぶつかってきた、
と周りは思う。
ちょっと前に駅に掲出された「歩きスマホ禁止」のポスターで、鉄道各社と電話会社の共同キャンペーンである。気が利いたキャッチだ。でもこんなポスターで効き目があるのだろうか。
オジサンたちは怒っている。中高年が集まると傍若無人の歩きスマホにいい迷惑している、と不満がぶちまけられる。若者が圧倒的に多い。男も女も。人の流れの多い駅のコンコースで、あろうことか駅のホームでも。
大勢の歩く人の流れに乗れない。衝突、接触が起こりかねない。結局、俺たちジイさんバアさんが回避してなんとかしているのだ。
ある人は言う(実はそれは私だが)。「奴らは1.5メートル先しか見えていないんだ。こちらがふらついた態で近寄り、ちょっと足を出して、ひっかけたらどうか。みごとに転んで、歩きスマホの危険がわかるだろう」
賛同者もいたが、大勢は「やめとけ、怪我でもさせたら傷害罪だ」。それもそうだ。怒るのはわかるがやりすぎだ。別案がでた。関西のある駅でこんなポスターが出ていたという。
あるきスマホしとる人、今日から略して「あホ」と呼んだんねん!
それいいね。すれ違いざまに「あほ」と小さく叫ぶ。咎められたら、訳を説明してあげよう。
文頭で紹介したポスターの文言の写真は残念だがない。類似のポスターを紹介しておく。
ぶつかってきたのは、あなた。
何も言わずに立ち去るのも、あなた。
歩きスマホに困惑しているオジさんにとっては、もう少し強く言ってほしいところだ。
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