千葉に土地が決まるまで
イナカ探し 私の流儀 6
不動産屋さんのつぶやき(承前)
この不動産屋さんは話好きである。
「不動産屋はね、かつて千三つ屋といわれたんだ。千に三つ当たりががあれば、それでよしとする。そんな商売ってこと。バブルの時代はよかった。千三つどころではなかった。そこそこのモノさえ出てくれば、すぐ売れた。いい時代だった。なにしろ物件を見もしないで買っていく客があった。それを半年寝かせて置くと高値になって売れた。
皆、浮き足立ったね。不動産屋は紹介だけをやってたんでは、たいした儲けにはならない。『買ってしまえ』と、皆んな買いに走った。銀行も金を貸してくれた。自社物件ならいくらにしても売れる。お客さんも手数料を払わなくても済む。(本当はそれ以上に高くなっているのだけれどね)
ところがバブルがはじけた。誰も信じられない事態、土地が値下がりしだしたのだ。もう誰も土地を買わない。で、抱えきれなくなってずいぶん不動産屋が倒産した。
不動産を高値のとき売った人は儲かったが、ほとんどの人がその金を元手に、その上に借金して、もっと大きな土地投資をした。それでコケてしまった。
土地投資をしなかった人は税金をたっぷりかけられ国庫にはいった。儲けたのは国か。しかし未曾有の金融危機。国は金融機関の救済に財布をはたかねばならなくなった。
というわけで不動産屋も堅実にならざるを得ない。千人のお客に物件をみせる。そのうちの3人が手を挙げる。そんな商売ってことよ。気に入らなければ遠慮なく言ってくれ。」
「不動産に掘り出し物はない」
「土地には必ず欠点がある。それに片目がつぶれるか」
この教訓は、のちの物件さがしのいいヒントになった。
11月になってようやくフェンネルの花が咲いた。結実すればハーブ茶になるのだが。このごろ寒い。
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