トカイナカのすすめ 第2回 千葉に土地を求める
なぜ千葉にしたの、と多くの人から聞かれた。必然的のような気もするし、たまさか偶然のような気もする。自分でもよくわからない。確かなことは決断にまったく後悔したことがない、ということである。
生まれは東京神田。4歳のとき豊島区要町に引っ越した。そこで育ち就職。結婚して練馬区練馬、豊島園駅近のアパートへ。それから世田谷区経堂へ。故あって横浜へ。横浜のマンションでリタイアを迎えることになった。
都会生活は便利で快適でいいが、リタイア後はマンションでのモノに閉じ込められたような生活はなんとかしたい。
サラリーマン時代に身についた趣味はさしてない。せいぜいアウトドアでのキャンプ、カヌーを少しかじった程度。定年前ごろから野菜づくりに目覚め、日曜菜園を借りた。そして野菜作りにはまった。ところが手近な場所に畑はない。横浜もすっかり都市化していて、わずかな農地ですら借りることができない。
なんとかならないか。
イナカ探しが始まった。
わが横浜のマンションはベランダからわずかに海が見える。海と言っても東京湾。いつも灰色の海面をながめていると、その先に低い山並みが見える。千葉県房総の山並みである。
アクアラインで向こう側へドライブした。
とても近い。自宅から首都高30分で川崎、そこからトンネル、15分。抜ければ千葉県。人口密度がちがう。田がある。畑がある。森がある。山がある。広告カンバンが少ない。車がめったに渋滞しない。
それから毎週イナカ探しに出かけた。
千葉県の南半分を走り回った。
2000年1月。約2年のイナカ探しの旅は千葉県安房郡で終わった。そして私のトカイナカ生活が始まった。
都会を引き払わずに、田園生活をする。
そう決めた理由はいくつかある。それは次回に。
「トカイナカのすすめ」は週1回から2回の連載。個人的な体感から多少一般論まで。ご参考になれば幸いです。
写真はアクアラインの橋梁部を渡っているところ。今日は吹流しが垂れ下がっている。車が風にひっぱられることはない。
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